第7回 「メンタルヘルス・プロモーションの世界:「こころのABC活動」で人生を豊かに
近年、メンタルヘルス不調は、子どもから勤労者、そして高齢者にまで、どの世代においても問題となっています。特に高齢になると自宅に閉じこもる人が増加し、社会との接点が少なくなるために、生きがいや生活満足感が低下していきます。みなさんは、「意味がある活動」という用語を聞いたことがあるでしょうか。「意味がある活動」とは、私たちの人生や生活を豊かにし,私たちのメンタルヘルスをよりよい方向に変えてくれる活動のことで、ボランティア活動、音楽・美術鑑賞、園芸、運動・スポーツ、趣味まで多種多様であり、その頻度や時間も人によって異なります。本講座では、メンタルヘルス不調の対処法としての「ストレスマネジメント」のアプローチとは異なり、日頃からメンタルヘルスをよくするために、あなたにとって「意味がある活動」を行うことをお勧めし、加えて私たちが提唱するメンタルヘルス・プロモーション「こころABC活動」について解説を行います。
竹中 晃ニ(たけなか こうじ)
早稲田大学名誉教授
1952年:大阪に生まれる
早稲田大学教育学部卒業、ボストン大学大学院修士・博士課程修了
Doctor of Education(Boston University)、博士(心理学)(九州大学)
関西学院大学、岡山大学、早稲田大学を経て、現在は早稲田大学名誉教授、順天堂大学スポーツ健康医科学研究所客員教授
社会活動としては、一般社団法人日本健康心理学会事務局長(2012〜2015年)、同学会理事長(代表理事)(2016〜2019年)、日本ストレスマネジメント学会常任理事(2002〜2016年)など。2007年秩父宮記念スポーツ医・科学賞奨励賞受賞、2021年一般社団法人日本健康心理学会本明記念賞受賞
現在、NPO法人健康心理教育実践センターの理事長も務めている。